今後発売されるWindows ARMラップトップは驚くほど強力なGPUを搭載する可能性がある

新型Snapdragon X Eliteシステムオンチップ（SoC）を搭載した次世代ARMベースのノートパソコンとタブレットの登場までには、まだ数ヶ月かかる見込みですが、新たなベンチマークテストではすでにその潜在能力が重要な形で示されています。結果は驚くべきもので、Qualcommの新しいARMチップは、Intelの最新Core Ultra CPUに匹敵する強力なGPUを搭載していることを示しています。

WccfTechが最初に発見したこれらの新しいテストはすべて、トルコのYouTuber Erdi Özüağ氏によって、かなり特殊なシナリオで実行されました。Özüağ氏は、これまで見てきたベンチマークスイートの枠を超え、Proyconベンチマーク、3DMark、Visual Studio Code、7-Zipのテストを実行しました。彼はQualcommのリファレンスデザインを搭載したデバイスと、Intel Core Ultra 7 155H CPUを搭載したラップトップを使用しました。Qualcommチップを搭載したデバイスの消費電力は28ワットでした。

マシンビジョンモデルを実行するAIテストであるUL Proyconテストにおいて、Snapdragon X EliteデバイスはIntel Core Ultraチップを搭載したデバイスを圧倒しました。テストでは1,720ポイントを獲得したのに対し、Intel Core Ultraチップはわずか478ポイントでした。これは、AIモデルを扱う開発者にとって、Snapdragon X Eliteデバイスが真の選択肢となる可能性を示しています。

GPUテストでは、ゲームをシミュレートする3D Markにおいて、Snapdragon X EliteのAdreno GPUを搭載したデバイスはIntelの製品と同等の結果を示しました。平均フレームレートは39fpsで、Intelの統合型Arc GPUの38fpsを上回りました。どちらの結果も、軽めのゲームであればこれらのデバイスで十分にプレイできることを示しています。7-Zipでのテストでも同様の結果が出ており、Snapdragon X Eliteは22秒でテストを終えたのに対し、Intel Core Ultraは23秒で終了しました。

Core Ultra GPUは、前世代から既に大幅なアップグレードを果たしていることに注目すべきです。当社のテストでは、前世代のIntelノートPCと比較してGPUパフォーマンスが最大44%向上しました。今後発売されるAdreno GPUがIntelの最新GPUと同等の性能を備えているという事実は、実に印象的です。

しかし、グラフィックス以外の日常的なテストでは、Snapdragon X Eliteの成績は芳しくありませんでした。サンプルコードをコンパイルするVisual Studio Codeテストが良い例です。Snapdragon X Eliteは37秒でテストを完了しましたが、Core Ultraチップは同じテストを54秒で完了しました。

ベンチマークは必ずしも実際のパフォーマンスと一致するわけではなく、各デバイスメーカーはチップを独自の好みに合わせて調整することができます。それでも、状況はかなり有望に見え、Surface Pro 10のような次世代ARMベースデバイスが、少なくとも一部のタスクにおいては、ついにIntelベースモデルと同等の性能を発揮する可能性があるという希望を示しています。