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世界のスマートフォン市場の王者サムスンに代わったのは誰か

世界のスマートフォン市場の王者サムスンに代わったのは誰か

サムスンは10年以上にわたり、世界のスマートフォン市場のトップに君臨してきた。しかし、これまではそうだった。

調査会社IDCが今週発表したデータによれば、韓国の巨大IT企業はiPhoneの好調な販売のせいもあり、最大のライバルであるAppleにその地位を奪われたという。

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「サムスン以外の企業がスマートフォン市場のトップに立ったのは2010年が最後だが、2023年にはアップルがトップになるだろう」とIDCは過去12カ月間の世界のスマートフォン出荷台数を調べた最新レポートで述べた。

IDCの2023年暫定予測(若干の修正あり)によると、Appleの昨年の携帯電話出荷台数は2億3,460万台で、前年比3.7%増、市場シェアは20.1%となった。一方、Samsungの出荷台数は2億2,660万台で、シェアは19.4%、前年比13.6%減となった。

2022年の同じデータでは、サムスンが2億6,220万台の携帯電話出荷台数(21.7%)で第1位となり、アップルは2億2,630万台(18.8%)だった。

2023年のAppleのスマートフォン販売を牽引するのは、iPhone 14モデルと、9月に発売された新型iPhone 15端末となるだろう。一方、Samsungは、競合他社が世界中の複数の市場に大量の新型Androidスマートフォンを投入したことによる影響を受けている。

2023年の世界のスマートフォン出荷台数でAppleとSamsungに次ぐのは、中国のハイテク企業Xiaomi(小米科技)で1億4,590万台(12.5%)、同じく中国に拠点を置くOPPO(同1億310万台(8.8%))だ。5位は、様々なブランドのスマートフォンでアフリカ市場で大きな存在感を示している中国企業Transsionで、2023年の出荷台数は9,490万台と市場シェアは8.1%となる見込みだ。

2023 年の世界のスマートフォン出荷量を示す IDC データ。
IDC

IDCは、全体として世界のスマートフォン市場は依然として厳しい状況にあるものの、「回復への勢いは急速に進んでいる」と付け加えた。

調査会社の予備データによると、世界のスマートフォン出荷台数は2023年に前年比3.2%減少し、11億7000万台になると予想されている。

「2023年後半には、新興市場の急成長に支えられ、TranssionやXiaomiといったローエンドAndroid端末メーカーが力強い成長を見せましたが、最大の勝者は明らかにAppleです」と、IDCワールドワイド・トラッカーチームのリサーチディレクター、ナビラ・ポパル氏は述べています。「Appleは上位3社の中で唯一、年間プラス成長を記録しただけでなく、史上初めて年間1位を獲得したのです。」

ポパル氏は、アップルの成功の大きな要因として「積極的な下取りオファーや無利子の融資プランに後押しされ、プレミアムデバイスの人気が高まり、現在では市場の20%以上を占めている」と付け加えた。

IDCのもう一人の幹部、ライアン・リース氏は、サムスンの順位下落にAppleが明らかに影響しているものの、「Android市場全体が多様化している。Huaweiは中国国内で急速に勢力を伸ばしており、OnePlus、Honor、Googleなどのブランドはハイエンドの低価格帯で非常に競争力のあるデバイスを発売している」と述べ、「全体として、スマートフォン市場は非常に興味深い時期を迎えている」と付け加えた。

サムスンは主力製品であるGalaxy S24の最新モデルを発表しようとしている。同社ではこのデバイスがアップルから王座奪還の助けとなることを期待している。

Forbano
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